kintoneの大きな特徴としては、ノーコードでオリジナルアプリが開発できることです。
Excelでのデータ管理に限界を感じている企業、業種特有の業務課題に悩みをかかえている企業にとっては、最適なツールとなります。
kintoneは手軽に導入ができるということもあり、プロに頼んでアプリ開発をするのではなく、自社でアプリ開発を進めていく企業様も多くいらっしゃいます。
この記事では、アプリ開発を自社とプロで比較した場合のメリット・デメリットの解説や、自社で開発する為のポイントや成功事例を紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
kintoneのアプリ開発を自社とプロでメリット・デメリットを徹底比較
まずはじめに、「アプリ開発」と聞くと難しいイメージが湧き、すぐにプロに頼もうなどと考えてしまいがちです。
ただし、冒頭でも説明しましたが、kintoneを導入した企業の多くは、自社でアプリ開発を進めていらっしゃいます。
「なぜ?」と疑問に思われた方もいるのではないでしょうか。ここでは、kintoneを導入しアプリ開発をする前に、自社でアプリ開発を行う場合と業者に頼んでアプリ開発をする場合のメリット・デメリットを比較していきます。
項目 | 自社でアプリ開発 | 業者でアプリ開発 |
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価格 |
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使い勝手 |
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完成時間 |
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その他 |
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kintoneのアプリを自社で開発した方が良い3つの理由
さきほど、自社でアプリ開発を行う場合と業者に頼んでアプリ開発をする場合を「価格」「使い勝手」「完成時間」「その他」の4つの項目にて、比較していきました。
比較した結果、基本的にこの記事では、kintoneのアプリ開発は自社で開発することをおすすめしています。
kintoneのアプリ開発をおすすめしている理由は以下の3つとなります。
- プログラミングの知識がなくても作成できる
- サンプルアプリで簡単に開発ができる
- 現場に直接ヒアリングしてすぐに改善できる
では、これからkintoneのアプリ開発をおすすめしている理由を一つずつ解説していきます。
理由①:プログラミングの知識がなくても作成できる
kintoneは、プログラミング作業をすることなく、マウスの操作でアプリ開発ができるので、開発の知識がなくても、簡単にアプリ開発をすることができます。
ドラッグ&ドロップの操作だけでアプリを開発できるので、プログラミングの知識をもった専用の担当者は不要です。不具合があった場合の修正も同じようにドラッグ&ドロップだけで修正可能です。
「少しこの場所を修正したい」という要望も業者が開発している場合は、時間がかかってしまいますが、自社であればすぐに対応可能ですので、自社でのアプリ開発をおすすめしている理由となります。
この理由こそが、kintoneのアプリを自社で開発をおすすめしている最大の理由となります。
理由②:サンプルアプリで簡単に開発ができる
kintoneでは自社でアプリ開発ができるように、公式のヘルプ(マニュアル)にて、アプリの開発方法・手順を最初から丁寧に解説しています。
また、「kintoneアプリストア」には様々な業務や業種、利用シーンごとに100以上のサンプルアプリを用意してくれています。用途にあったアプリを選ぶだけで、簡単にアプリを開発できます。
このサンプルアプリは無料で用意されているので、追加費用なしに、そのまま自社で使用することができます。
すぐに使用できる便利なアプリが多く用意されているので、まずはこのサンプルアプリから、自社で使用できそうなアプリを選んでみるのもいいかもしれません。
サンプルアプリはアプリの雛形です。そのまま使うことも可能ですし、一部を自社の業務や利用シーンに合わせて修正することもできるので、おすすめの活用方法になります。
理由③:現場に直接ヒアリングしてすぐに改善できる
業者にアプリ開発を頼む場合、業者に自社の業務フローやどんなアプリを開発してほしいのか、どんな課題や悩みがあるのかを、しっかりと伝える必要があります。
kintoneのアプリ開発をするにあたり、自社の業務内容や業務の課題に一番詳しいのは、プロの業者ではなく、自社の現場で働いている従業員の皆さんです。
業務内容を理解している人がアプリ開発をした方が、業務にマッチしたアプリを開発しやすく、運用も柔軟に変えることが可能です。
kintoneアプリ開発の4つのポイント
kintoneのアプリ開発を自社で行うことにより、自社の業務と課題に合ったアプリを開発することができます。
そして、自社の業務にマッチし使用しやすいアプリが開発されたのであれば、kintoneのアプリが社内に浸透し、活用してもらえるアプリとなるはずです。
それでは、kintoneのアプリ開発において、社内で活用してもらうためのアプリ開発のポイントを解説していきます。
①使用頻度が高いアプリから作成し、とにかく使用してもらう
まずは簡単な操作だけで実装できる使用頻度の高いアプリを開発してみましょう。
いきなり開発したアプリに、多くの入力項目があっても、使いにくさや、不便さを感じてしまったら、せっかく導入したkintoneそのものを使用しなくなってしまいます。
初めのアプリ開発は、入力項目をできるだけ少なくした「スケジュール管理」等の、なるべく多くの従業員が簡単に使用できる使用頻度の高いアプリから開発し、社内で多く使用してもらい、kintoneを浸透させていきましょう。
②完成してから使用するのではなく、使用しながら修正する
初めから完璧なアプリ開発はできません。最初はシンプルなアプリを開発し、kintoneを身近なツールに感じてもらいましょう。
完璧なアプリを開発してから、社内に落とし込もうと考えると、追加したい要素で溢れてしまい、アプリ開発自体にかなりの時間がかかってしまいます。
マウスの操作で簡単にアプリを修正できるのがkintoneの魅力です。まずは、簡単なアプリから使ってもらい、運用する中で現場の意見を取り入れながらアプリを修正していきましょう。
③部署ごとに必要なアプリを作成する
使用頻度の高いアプリ開発の次は、自社の各部署の基幹システムとなるアプリを開発してみるのもおすすめです。
自社の各部署の基幹システムとは、例として営業部門であれば、「顧客管理」「案件管理」「活動履歴」、総務や経理部門であれば「販売管理」「在庫管理」等の、仕事の中心となる情報を集約しているシステムのことです。
現在、Excelや紙を印刷して管理している業務を、まずはkintoneに置き換えてアプリ開発を行うイメージで取り組んでみてください。
④プラグインを活用し、もっと便利にする
kintoneを活用していると、どうしても標準機能ではもの足りず、「もっと便利にできないか」「もっと見やすくできないか」という場面が発生してくるでしょう。
このような場合はkintoneの機能を拡張してくれるプラグインを活用してみましょう。
様々なシーンや用途に合わせたプラグインが公開されています。もちろん有料のプラグインはありますが、無料で使用できるプラグインも多く公開されています。無料のプラグインを試してみるだけでも格段に使い勝手が良くなりますので、プラグインを活用しアプリ開発に取り組んでいきましょう。
kintoneアプリ開発の成功事例
ここからはkintoneのアプリ開発をして成功した事例を3つ紹介していきます。
- 顧客管理から活動履歴まで一元管理し、行動を見える化を実現
- 案件進捗・予算と実績をkintoneで瞬時に把握
- ファイル管理でペーパーレス化の実現
kintoneのアプリ開発次第では、様々な会社の問題を解決してくれます。自社でも同じような問題をかかえている場合は、ぜひ参考にしてみてください。
Y社事例:顧客管理から活動履歴まで一元管理し行動を見える化を実現
kintoneのアプリ開発をする前は、Excelや紙の報告書で顧客管理や営業担当者の活動状況を管理していました。
導入前の問題点は以下のような問題が発生していました。
- 顧客リストが担当者によってファイルがバラバラで、ひとつにまとまっていない
- 顧客に対して、営業担当者が過去にどのようなアプローチをしているのか履歴がわからない
kintoneにて「顧客管理アプリ」「活動履歴アプリ」を開発することで、kintoneにて情報を集約し、バラバラになっていた顧客リストや活動履歴が、誰でも見える化することに成功。
顧客ごとに「いつ」「だれが」「どのように」「誰と」の内容が、誰もが過去にさかのぼって活動状況を確認することができるので、訪問前の再確認や、急な担当者変更でもスムーズに対応することが可能になりました。
K社事例:予算と実績をkintoneでリアルタイムで把握
経営者や経営幹部は、常に今期の予算に対しての進捗状況を気にしています。
ただし、kintoneのアプリ開発までは、Excel等で手動にて数字を集計し、進捗状況を確認していたため、毎月の進捗が翌月の中旬頃での把握となっていました。
そのためY社としては「はやく進捗を出したい」「リアルタイムに確認したい」という要望がありました。
kintoneのアプリ開発で「案件管理アプリ」に日々の売上実績を入力することで、毎日、予算に対しての進捗状況が把握できるように、アプリを開発しました。
アプリ開発後は、リアルタイムで進捗を把握することができるようになり、状況を判断し、原因分析や計画の見直し、新たなアクションプランの実行に成功したのです。
今まで、後手になっていた経営判断が、先手へと変化することで、急激に企業成長に繋がりました。
S社事例:ファイル管理でペーパーレス化の実現
よく「あの資料どこだ?」と資料やデータを探した経験はないでしょうか。資料を管理している人ならともかく、今まで見たことがない資料を探すのは、とても時間がかかってしまいます。まして新人の方ならなおさらです。
K社では、資料やデータを探す時間が、実際に資料を活用している時間より多いという例もありました。
そこでkintoneに「ファイル管理」のアプリ開発を行ない、データや資料を保存したのです。kintoneではカテゴリ別のフォルダ管理もできますし、検索にて簡単にデータや資料を探すことができます。また、アプリ開発をすることで、探す時間の削減だけでなく、紙での管理がなくなったため、保管場所のスペースもなくなりペーパーレス化に成功しました。
kintoneアプリ開発で、こんな時はプロに相談!
この記事ではkintoneのアプリ開発を自社で開発した方がいいと解説してきました。とは言え、初めてのkintoneアプリ開発はハードルが高く感じてしまう方もいるかもしれません。以下のようなケースの場合はkintone開発のプロの業者にご相談することも検討してみてはいかがでしょうか。
- 複数のアプリを連携したい
- どのプラグインを使用していいのかわからない
- 早くアプリを開発したい
では、これからkintoneのアプリ開発をプロに相談した方がいいケースを一つずつ紹介していきます。
ケース①複数のアプリを連携したい
「案件管理」「顧客管理」「活動管理」と複数のアプリを一元で管理したい場合や、プラグインを使用して他のアプリと連携したいと考える中で、どうしても複雑な設定があり、自社では困難とあきらめてしまうケースがあります。
この様なケースはプロに相談してみましょう。自社であきらめて業務改善が進まないよりは、プロに相談して業務改善を進める方が、会社にとっては良い結果となるからです。
ケース②どのプラグインを使用していいのかわからない
kintoneの機能を拡張してくれるプラグインを活用して、アプリ開発に取り組んでみようと、アプリ開発のポイントにて解説しました。ただし、多くのプラグインがあり、開発したアプリにどのプラグインが活用できるのか、そもそもの知識がないとうまく活用できません。今のアプリをもっと便利にしたい、kintoneをもっと上手く活用したいと考える場合は、プロに相談して利便性を向上させましょう。
ケース③早くアプリを開発したい
kintoneのプロですので、もちろんkintone には慣れています。多くの企業にkintone導入のアドバイスをしたり、アプリ開発や運用のサポートを行なっているプロであれば、豊富な経験とノウハウで、kintoneのアプリを開発してくれます。早くアプリを開発したいと急ぐ場合は、プロに相談したほうが、早くアプリが開発できるケースが多いです。
ただし、アプリ開発をするうえで、どの様なアプリを開発したかのイメージは、依頼者の想像の中にしかありません。プロに自社の業務フローやどんなアプリを開発してほしいのか、しっかりと伝える準備だけは事前に取り掛かっていた方がいいでしょう。
kintoneのアプリ開発のまとめ
この記事では、kintoneのアプリ開発は自社で開発した方がいいのか、プロに相談した方がいいのか、それぞれのメリットやデメリットを比較し、解説してきました。
結論的にこの記事では、kintoneのアプリ開発は自社で開発することをおすすめしています。
ただし、自社の状況に応じてプロに相談してみるのもいいかもしれません。プロであれば、様々な経験や豊富なノウハウがあるので、自社の問題解決に向けて、親身になって対応してくれるでしょう。
参考記事:kintoneで名刺管理できる連携プラグインやアプリ5選を紹介!選ぶ時のポイントも解説| ペパコミ株式会社
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