kintoneで顧客管理を始める方法|作り方と運用のコツを徹底解説

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kintoneで顧客管理を始める方法|作り方と運用のコツを徹底解説

坂本 貴志
この記事の執筆者:坂本 貴志
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「顧客情報がExcelや個人のメモに散らばっていて、誰がいつ何を話したか分からない」
「担当者が休むと対応が止まってしまう」

こうした顧客管理の悩みを抱える中小企業は少なくありません。

そこで注目されているのが、ノーコードで業務システムを構築できる「kintone(キントーン)」です。専門知識がなくても、自社の業務に合わせた顧客管理アプリを短期間で作成できるため、コストを抑えながら情報の一元管理を実現できます。

本記事では、kintoneで顧客管理を行うメリット・デメリットから、具体的なアプリの作り方・項目設計、導入時に陥りやすい失敗パターン、運用を加速させるプラグインまで、実務目線で網羅的に解説します。これからkintoneで顧客管理を始めたい方、すでに導入していて運用を見直したい方の両方に役立つ内容です。

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目次

kintoneで顧客管理を行うとは?基本機能と仕組み

kintoneとは

kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務改善プラットフォームです。プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの操作で業務に合わせたアプリを自分で作成できる点が最大の特徴です。

もともとは在庫管理や案件管理、日報など個別の業務システムとして使われることが多いツールですが、「顧客管理アプリ」として設計すれば、CRM(顧客関係管理)システムの代わりとしても十分に機能します。

「顧客管理アプリ」

kintoneがCRM・SFAの代わりになる理由

一般的なCRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援)ツールは、機能が固定されているため、自社の業務フローに合わない部分は運用を無理に合わせる必要が出てきます。

一方kintoneは、項目やレイアウトを自社の業務に合わせて自由に設計できるため、「必要な機能だけを、必要な形で」実装できるのが強みです。

さらに、顧客管理アプリと案件管理アプリ、日報アプリなどをルックアップ機能や関連レコード一覧機能で連携させることで、顧客の基本情報・商談履歴・対応履歴を1画面でまとめて確認できる環境を構築できます。

これは単独のCRMツールにはない、kintoneならではの柔軟性です。

kintoneで顧客管理を行う4つのメリット

kintoneで顧客管理を行うことで得られる代表的なメリットを4つ紹介します。

kintoneで顧客管理を行う主なメリット

  • 情報を一元管理→部署・担当者間の情報のばらつきを解消
  • アプリ連携→案件・活動履歴とつなげて1画面で状況把握
  • 低コスト→月額1,000円〜、10ユーザーから利用可能
  • 自由な設計→自社の業務フローに合わせて項目・画面を調整

①情報を一元管理できる

部署や担当者ごとに別々のExcelファイルやノートで顧客情報を管理していると、「最新の情報がどこにあるか分からない」という状態に陥りがちです。

kintoneで顧客管理アプリを構築すれば、会社名・担当者・連絡先・取引履歴などの情報を1つのデータベースに集約でき、誰がいつ見ても同じ最新情報にアクセスできます。

②案件・活動履歴とアプリ連携できる

顧客管理アプリを単体で使うだけでなく、案件管理アプリや日報アプリとルックアップ機能で連携させれば、「この顧客に対して、今どんな商談が進んでいて、直近どんな接触があったか」を1画面で把握できます。

複数のツールを行き来する手間がなくなり、対応のスピードと質が上がります。

③低コストで始められる

kintoneは月額1,000円(ライトコース・税抜)から利用できるため、専用のCRM・SFAパッケージを新規導入するよりも初期費用を抑えて始められるのが大きな魅力です。

最小契約ユーザー数は10ユーザーからで、まずは小さなチームで試験的に運用を始め、定着してから全社展開するといった段階的な導入も可能です。

④自社の業務フローに合わせて自由に設計できる

既製品のCRMツールでは「あと一歩、自社の運用に合わない」というケースが少なくありません。

kintoneなら、必要な項目だけを追加し、不要な機能は持たせないというように、自社の業務フローに最適化した設計が可能です。

営業スタイルや商材によって異なる「管理すべき情報」を、後から柔軟に変更できる点も強みです。

知っておきたい2つの注意点・デメリット

kintoneは自由度が高い分、導入前に押さえておくべき注意点もあります。

メリットだけでなく、こうした点もきちんと理解した上で検討することが、導入後のミスマッチを防ぐポイントです。

導入前に確認しておきたいポイント

①初期設計に業務知識が必要

kintoneはノーコードで誰でも作成できるツールですが、「何を管理すべきか」という業務設計の部分は人間が考える必要があります。

項目を闇雲に増やしすぎたり、逆に必要な項目が漏れていたりすると、運用が始まってから「使いにくい」という声が出てくることがあります。

②拡張機能・プラグインには別途費用がかかる場合がある

標準機能だけでも顧客管理は十分に行えますが、メール配信や名刺管理連携など高度な機能を使いたい場合は、プラグインや外部サービスとの連携に別途費用がかかるケースがあります。

導入時には、標準機能でどこまで対応できるか、拡張が必要な部分はどこかを事前に整理しておくことが大切です。

導入前に確認しておきたいポイント

  • 自社で「顧客管理に何の情報が必要か」を洗い出せているか
  • 運用ルール(入力担当・更新タイミングなど)を決められるか
  • 拡張機能が必要になった場合の予算感を把握しているか

kintoneで顧客管理アプリを作る2つの方法

kintoneで顧客管理アプリを用意する方法は、大きく2つに分けられます。自社の状況に合わせて選びましょう。

①サンプルアプリ「営業支援パック」を使う方法

kintoneのアプリストアには、「営業支援パック」という無料のサンプルアプリパックが用意されています。

これは「顧客管理」「案件管理」「活動履歴」の3つのアプリがセットになっており、あらかじめルックアップや関連レコード一覧でアプリ間連携が設定された状態で利用を始められます。

初めてkintoneでアプリを作る方や、まずは標準的な型から始めたい方には、このサンプルアプリをベースに項目を自社用に調整していく方法がおすすめです。

サンプルアプリ「営業支援パック」を使う方法

②ゼロから自社用に設計する方法

すでに管理したい項目が明確に決まっている場合や、独自の業務フローに合わせたい場合は、アプリをゼロから作成する方法もあります。

kintoneポータル画面の「アプリ」エリアにある「+」アイコンから、フォームの項目をドラッグ&ドロップで配置していくだけで、誰でも顧客管理アプリの土台を作成できます。

どちらの方法でも、最終的には自社の業務に合わせて項目をカスタマイズしていくプロセスが必要になります。次の章では、実際にどのような項目を設計すべきかを具体的に解説します。

顧客管理アプリの項目設計|入れるべき必須項目とポイント

顧客管理アプリの使いやすさは、項目設計の質で大きく変わります。

ここでは最低限押さえておきたい基本項目と、運用効率を高める設計のポイントを紹介します。

基本情報(会社名・担当者・連絡先など)

まずは顧客の基本属性を管理する項目を用意します。

以下は、多くの企業で共通して必要とされる基本項目の例です。

項目名 フィールドタイプ ポイント
会社名 文字列(1行) 重複登録を防ぐため検索しやすい形式で統一
担当者名 文字列(1行) 複数担当者がいる場合はテーブル形式も検討
部署・役職 文字列(1行) 名刺交換時の情報をそのまま入力できる形に
電話番号 リンク(電話番号) クリックでそのまま発信できるようにする
メールアドレス リンク(メールアドレス) クリックでメーラーが起動するよう設定
住所 文字列(1行) 郵便番号と連動させると入力がスムーズ
取引ステータス ドロップダウン 新規・既存・休眠などで絞り込みしやすく

ルックアップ・関連レコード一覧で案件管理アプリと連携する

顧客管理アプリを案件管理アプリや活動履歴アプリと連携させる際は、「ルックアップ」機能が重要な役割を果たします。

たとえば案件管理アプリに「会社名」を入力する際、顧客管理アプリから会社名をルックアップで呼び出せば、毎回手入力する手間がなくなり、表記ゆれや入力ミスを防止できます。

さらに、顧客管理アプリの詳細画面に「関連レコード一覧」を設定すれば、その顧客に紐づく案件や活動履歴を自動的に一覧表示できます。

「この顧客と今までどんなやり取りをしてきたか」を、画面を切り替えずに確認できる点は、kintoneで顧客管理を行う大きな利点です。

顧客管理

kintoneの顧客管理を強化するプラグイン・外部連携

標準機能だけでも顧客管理は十分行えますが、業務によっては外部サービスとの連携でさらに効率化できる場面があります。代表的な連携先を紹介します。

名刺管理連携(Sansan等)

展示会や商談で受け取った名刺をkintoneの顧客管理アプリに反映したい場合、名刺管理サービスとの連携プラグインが便利です。

名刺管理シェアの高いSansanには、kintoneと連携するための専用プラグインが提供されており、Sansanに登録された名刺情報を自動でkintoneの顧客データに取り込むことができます。

こうした連携を使うことで、名刺情報の二重管理を防ぎ、担当者の異動・退職時にも引き継ぎがスムーズになります。

メール配信・CTI連携

顧客管理アプリに蓄積したデータを活用し、個別・一斉のメール配信を行える外部サービスとの連携も可能です。

また、電話対応時に顧客管理アプリの該当レコードを自動表示するCTI(電話システム)連携を行えば、電話を受けた瞬間に顧客情報を確認できるようになり、対応品質の向上につながります。

なお、こうした拡張機能や外部サービスは提供会社ごとに料金体系が異なるため、導入を検討する際は必ず各サービスの公式サイトで最新の料金・機能を確認しましょう。

【事例】kintoneで顧客管理を改善した3つのケース

kintoneによる顧客管理が、実際の業務でどのように役立つのか。3つの業種を例にした事例を紹介します。

※以下の事例は、実際のkintone導入現場でよくある業務課題をもとに、EDSエンターテインメント(環境デジタルソリューション株式会社)が編集・再構成したものです。特定の企業・団体を示すものではありません。

事例①:建設業(設備工事業)

複数の現場を抱える設備工事会社では、施主・元請けの情報や現場ごとの担当者連絡先が、各営業担当者のノートや名刺ボックスに分散していました。

担当者が現場に出ている間は社内で情報を確認できず、急な問い合わせ対応が遅れることが課題でした。

kintoneで顧客管理アプリを構築し、現場ごとの担当者情報と過去の対応履歴を紐づけたことで、社内にいる別の担当者でも電話で即座に状況を案内できる体制に変わりました。

スマートフォンからの入力にも対応しているため、現場からその日のうちに情報を更新できる点も評価されています。

事例②:IT・Web制作業

受託開発を行う制作会社では、見積もり・契約・納品後のサポート対応がそれぞれ別のスプレッドシートで管理されており、どの顧客にどの担当者が紐づいているか分かりにくい状態でした。

顧客管理アプリを軸に案件管理アプリ・サポート対応履歴アプリをルックアップで連携させたことで、契約前から納品後までの一連の流れを1つの顧客レコードから追えるようになり、引き継ぎ時の説明コストが大幅に削減されました。

事例③:製造業(部品加工業)

取引先企業数が多い部品加工業では、担当者の異動や取引先の組織変更が頻繁にあり、紙の顧客台帳が更新されずに古い情報のまま使われていることが問題になっていました。

kintoneに顧客管理アプリを移行し、変更があった際にその場で更新する運用ルールを設けたことで、情報の鮮度を保ったまま全社で共有できる体制が整いました。あわせて取引ステータスを項目化したことで、休眠顧客への再アプローチもしやすくなっています。

kintone導入で陥りやすい失敗パターンと回避策

kintoneでの顧客管理は柔軟性が高い分、設計や運用の進め方を誤ると定着しないまま終わってしまうこともあります。よくある失敗パターンと、その回避策を紹介します。

失敗パターン①:項目を増やしすぎて入力が負担になる

「あれもこれも管理したい」という思いから項目を増やしすぎると、入力する現場の負担が大きくなり、結局入力されない項目が増えていくという悪循環に陥ります。

【回避策】

まずは「最低限これだけは必須」という項目に絞ってスタートし、運用が定着してから必要に応じて項目を追加していく進め方が安全です。

失敗パターン②:運用ルールを決めずに展開してしまう

「誰が、いつ、どのタイミングで入力・更新するか」というルールを決めずにアプリだけを作って展開すると、人によって入力の粒度がバラバラになり、データの信頼性が低くなってしまいます。

【回避策】

アプリ公開前に、入力担当・更新タイミング・必須項目のルールを簡単なマニュアルとしてまとめ、運用開始時に全員に共有することが定着の鍵になります。

失敗パターン③:経営層と現場の認識がずれたまま導入する

経営層は「業務全体の効率化」を重視し、現場は「日々の操作のしやすさ」を重視するなど、導入目的の認識がずれたままプロジェクトが進むと、現場の協力が得られず運用が定着しないことがあります。

【回避策】

設計段階から現場の担当者にもヒアリングを行い、経営層の目的と現場の使いやすさの両方を満たす設計を意識することが重要です。

失敗しないための導入前チェックリスト

kintoneで顧客管理アプリを導入する前に、以下のチェックリストで準備状況を確認しておきましょう。

導入前チェックリスト

  • 管理したい顧客情報の項目を洗い出せているか
  • 現場の担当者にヒアリングを行ったか
  • 入力担当者・更新タイミングのルールを決めているか
  • 案件管理など他アプリとの連携イメージができているか
  • 拡張機能が必要になった場合の予算感を把握しているか
  • 運用開始後のフォロー体制(質問対応など)を決めているか

これらの項目を一人で整理するのが難しい場合は、導入実績のあるパートナーに相談しながら進めることで、設計の手戻りを減らし、スムーズに運用をスタートできます。

kintoneの料金プラン|顧客管理アプリの運用コスト

kintoneの料金は、サイボウズ公式サイトの情報によると、ユーザー数に応じた月額課金制で、以下の3つのコースから選択します(2026年6月時点・税抜)。

コース 月額(1ユーザー) 年額(1ユーザー) 最小契約数
ライトコース 1,000円 12,000円 10ユーザーから
スタンダードコース 1,800円 21,600円 10ユーザーから
ワイドコース 3,000円 36,000円 1,000ユーザーから

顧客管理アプリ単体での利用であれば、多くの中小企業ではスタンダードコースで十分なケースが多く見られます。最小契約数は10ユーザーからのため、月額18,000円(税抜)程度から顧客管理の仕組みを構築できる計算になります。

ただし、料金プランや金額は改定される可能性があるため、契約前には必ずkintone公式サイトの料金ページで最新情報を確認するようにしましょう。

kintoneでの顧客管理導入を成功させるパートナーの選び方

kintoneは自社だけで構築・運用することも可能ですが、項目設計や運用ルールづくりには一定の知見が求められるため、導入実績のあるパートナーと一緒に進める企業も多くあります。パートナーを選ぶ際は、以下の点を確認するとよいでしょう。

  • 料金の分かりやすさ:見積もりの内訳が明確で、追加費用の発生条件が事前に説明されるか
  • 対応エリア:自社の地域に対応しているか、オンライン対応で全国どこからでも相談できるか
  • 伴走支援の有無:構築だけで終わらず、運用開始後の相談や改善にも付き合ってくれるか
  • 業務理解力:自社の業種・業務フローを理解した上で項目設計を提案してくれるか

EDSエンターテインメント(環境デジタルソリューション株式会社)では、競争力のある料金設定・全国対応・伴走支援を強みに、kintoneを使った顧客管理アプリの構築から運用定着までをサポートしています。「何から手をつければいいか分からない」という段階からでも相談可能です。

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よくある質問(FAQ)

Q1.kintoneの顧客管理アプリは、無料で使えますか?

kintoneには無料プランはなく、最も安価なライトコースでも月額1,000円(税抜・1ユーザーあたり)、最小契約数は10ユーザーからとなります。

ただし30日間の無料お試し期間が用意されているコースもあるため、契約前に実際の使用感を確認できます。

Q2.Excelからkintoneへ顧客データを移行できますか?

可能です。kintoneは標準機能でCSVファイルによるデータの一括取り込みに対応しているため、既存のExcel顧客台帳をCSV形式に変換すれば、まとめて取り込むことができます。

取り込み前に項目名や形式を顧客管理アプリ側の設計と揃えておくとスムーズです。

Q3.プログラミングの知識がなくても顧客管理アプリは作れますか?

作れます。kintoneはノーコードでアプリを作成できるツールのため、項目をドラッグ&ドロップで配置するだけで顧客管理アプリの土台が完成します。

ただし、「何を管理すべきか」という業務設計の部分は、自社の業務を理解した人が考える必要があります。

Q4.すでに使っているSFA・CRMツールからkintoneに乗り換えるメリットはありますか?

既存ツールの機能や料金体系に合わせて運用を変えてきた企業にとっては、kintoneに乗り換えることで自社の業務フローに合わせた自由な項目設計ができるようになる点が大きなメリットです。

一方で、移行には項目の洗い出しやデータ移行の作業が発生するため、計画的に進める必要があります。

Q5.顧客管理アプリの運用が定着しない場合、どうすればいいですか?

運用が定着しない場合は、項目数が多すぎないか、入力ルールが現場に共有されているかを見直すことが第一歩です。

自社での見直しが難しい場合は、導入実績のあるパートナーに運用状況を相談し、改善提案を受けるという方法もあります。

まとめ|kintoneで顧客管理を始めるなら専門家への相談がおすすめ

kintoneは、低コストかつ柔軟な設計で顧客管理の仕組みを構築できる、中小企業にとって有力な選択肢です。情報の一元管理、案件管理アプリとの連携、低コストでの運用開始など、Excelや紙台帳での管理にはない多くのメリットがあります。

一方で、項目設計や運用ルールづくりを誤ると定着しないまま終わってしまうケースもあるため、導入前の準備と、運用開始後のフォローが成功の分かれ道になります。

「自社だけで設計するのは不安」「他の業務アプリとも連携させたい」という方は、導入実績のあるパートナーと一緒に進めることで、手戻りの少ないスムーズな導入が可能になります。

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